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雨待ちの零番線 / 父にも、白紙の切符がある

父にも、白紙の切符がある(漫画版)

StoryFork デモ制作(AI)

自分の出発を怖がる父にも、まだ出発したい場所があった。

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父にも、白紙の切符がある(漫画版) 1ページ:青い時計を鞄へしまった灯は、父の袖を引いた。翌朝の出発を前に、まだ父と一緒に見たい場所がある。
1ページのセリフ・効果音

父さん、まだ 見せたい場所がある。

父にも、白紙の切符がある(漫画版) 2ページ:一本ずつ傘を持って駅へ来た二人。階段で立ち止まり、手すりを確かめた周を、三枝は驚かず迎えた。渡された切符の『まだ間に合うだろうか』を、周はすぐ裏返す。灯は尋ねない。自分も手紙の中身を読まれたくない夜だった。
2ページのセリフ・効果音

切符は、 お一人に一枚です。

切符には、『まだ間に合うだろうか』。

父にも、白紙の切符がある(漫画版) 3ページ:列車が着いたのは、知らない町の小さなギターの店だった。奥で弦を張っていた父に似た人は、二人に席を空け、毎日そこに置くような音を奏でる。現実の周も膝の上で同じように指を動かした。店をやめたいのではなく、ほかのことを始めてよいのか分からなくなっていたのだ。
3ページのセリフ・効果音

父さん、ギター弾くの?

昔、少し。

店をやめたいの?

やめたいんじゃない。 ほかのことを始めてもいいのか、 分からなくなってた。

父にも、白紙の切符がある(漫画版) 4ページ:自分の出発を怖がる父にも、まだ出発したい場所がある。そう知った灯は、父と始発の鐘より前に戻った。帰り道、周は切符をポケットへしまう。手放さなくても、現実へ帰れるのだった。
4ページのセリフ・効果音

始発の鐘より前に、 二人は戻った。

切符は、手放さなくても よかった。

父にも、白紙の切符がある(漫画版) 5ページ:店の奥で、周は押し入れから古いギターを取り出した。弦は一本切れ、胴には細い傷がある。灯の『直せる?』に、周は『直す』と答えた。昨日までとは、少し違う言い方だった。
5ページのセリフ・効果音

直せる?

直す。

父にも、白紙の切符がある(漫画版) 6ページ:灯は出発用の鞄を玄関へ置き、その横へギターの椅子を一つ運んだ。明け方の家に、出発する娘の荷物と、父がもう一度ギターに向き合うための椅子が並ぶ。

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